
満月というのは太陽と、月が地球を介して反対側にいる位置関係になります。古い星占いではこの関係を「衝(しょう)」と名付け、突き動かすような強い衝動を与えられる関係と位置付けていました。満月には事故が多い、満月に人は死に、生まれるというようなことも謂れとしてあります。
2020年は9月2日14:23に、うお座で満月を迎えます。
収穫の秋にそなえて、春分から準備してきたことの詰めをしていきます。詰めが甘いとしっかりした収穫となりません。秋分の日に成果を最大限にするためどのように詰めればいいか、これまでやってきたことを少しばかり振り返ってみましょう。
2020年3月20日の春分の日に何をしていたか
春分の日とは、太陽が牡羊座に入りその年度がスタートする日のことをいいます。2020年は3月20日お昼すぎに新たな年度がスタートしました。
星の配置は地球に相似形を生み出します。地球の様相もまた天体宇宙に相似形をもたらします。互いに互いを映し合っている関係にあります。古来、星占いとは星を読んで現在の地球がどうあるか、人々の心がどう動くかということを読み取る技術だったのです。特に10個の天体は重きに置かれていました。「水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星」に「月・太陽」です。
で、2020年の春分点の天宮図を見ると、やぎ座に「火星」「木星」「冥王星」「土星」がそれほど離れずにそばにいます。「火星」のきな臭さ、「冥王星」のカルマ的苦しみが地球上の拡大「木星」している様相でまさに新型コロナのパンデミックの真っ最中でした。
注目の「土星」はやぎ座の29度。みずがめ座との間に位置しています。サビアンシンボルは「秘密のビジネス会議」。
その見事な相似形たるや、恐ろしいほどですね。
というか、こうなると星の動きをみて地球上の「秘密のビジネス会議」は動いている節もあります。「秘密のビジネス会議」が引き起こしたコロナ戦争であり、計画的経済破綻劇の幕が切って落とされたというべきでしょうか。
2020年9月22日秋分の日の天宮図
春分点の世界状況を受けての秋分点2020年9月22日22:31はというと、同宮する「土星」「冥王星」「木星」に「火星」がスクエア。これに新たに加わっているのが「水星」です。てんびん座の25℃にいてサビアンは「秋葉(オータムリーフ)のシンボルにある情報」。
オータムリーフをシンボルとする国ってカナダ?東京にオータムリーフ管弦楽団というものがあるようですし、「秋葉原」とも考えられます。いずれにせよ、そこから発生する情報戦争という図も考えられます。
占星術的に「土星」「木星」の会合する時期をグレートコンジャンクションといって「社会構造をリセットする時期」としています。それに「冥王星」やカルマの「ドラゴンズテイル」も会合するトリプルグレートコンジャンクションが2019年12月に形成されており、そのただなかにこの秋分点もあります。
社会構造をリセットして、新しいシステムが導入されようとしています。
2020年9月2日うお座の満月の行動指針
新しい社会システムが導入されようとしている時期のうお座満月は、何を示唆しているのでしょうか、というと、春分点でマッチポンプとなる水星ではなく、金星がグレートコンジャンクションに絡んできます。そして、太陽と月に木星と天王星がグランドとラインを描きます。
春分点で描かれていたストーリーは「新型コロナのパンデミックによる人口減少と経済破綻を策定したビジネス会議」とみることができます。秋分点には畳みかけるようにして多くの人口減少を目論まれているとします。グレートコンジャンクションを「ビジネス会議」にとっての吉とすべく権力と資本をもって動かそうとします。
ただ、それに対して指をくわえてみている必要はありません。別の「会議」で理想のグレートコンジャンクションストーリーを生きればいいのです。
このうお座満月に現れる金星は、「贅沢のなかにある満足と幸せ。人々は読書をしている」というサビアンです。グレートコンジャンクションがもたらす「豊かさ」の面を享受する人もいるようです。ステイホームを楽しむ人の画です。
「贅沢」といえば絢爛豪華な、秀吉的な金箔趣味を感じさせる言葉ですが、本来はシンプルなもの中に豊かな時間が生まれるものではないでしょうか。家に居ながらにして銀河系宇宙までいくことができれば、無限大の時空を得る贅沢に浴することができます。
浦島太郎が赴いたという「竜宮城」は絵にも描けない美しさといいますが、物質的な贅沢とはまた異なる世界のようにも思います。心の中に贅沢な時間・空間を体験出来たらすばらしい。日本にはそのよすがを伝える伝説やお社があります。
うお座の満月に行きたい神社
豊玉姫はウガヤフキアワセズの生みの母です。
山幸彦(ホヲテミ)が失くした兄海幸彦の釣り針を探すために、カメ舟に乗りやってきたところは、八大竜王・海神(ワダツミ、ハデツミ)の宮でした。そこで出会った娘のトヨタマヒメと結ばれ、ヒメは身ごもりました。後に父に呼ばれて皇位についたホヲテミを追っていったヒメでしたが、途中難破しながらもなんとか生き延びて子を出産したのです。あまりにも早く生まれたので、産屋の屋根が葺きあがる前に生まれてしまったので「ウガヤフキアワセズ」と名付けられました。後の神武天皇の父はこれです。つまり、トヨタマヒメは神武天皇の祖母に当たります。豊玉姫は海神族の娘です。船づくりや航海の安全、海の天候を司る一族の娘です。このお話は一部「浦島太郎伝説」の元になっていて、竜宮城候補地があちこちに出ています。
「モチ(満月)の日」にアマテルカミの目が明いたという逸話があり、とても大切な日なのです。
対馬国一宮 海神神社(かいじんじんじゃ)
ご祭神 豊玉姫命
住所 長崎県対馬市峰町木坂247
山幸彦が九州に上陸したのは日南市の鵜戸神社だと伝わります。日本海側から出発したわけなので、ぐるっと回って鵜戸にやってきたのでしょうか。こちらや和多都美神社がある対馬で、トヨタマヒメと出会ったと考えるのが自然なような気もしますけれどね。対馬ではワタヅミの一族が管轄していて、トヨタマヒメが育った場所なのかもしれません。
和多都美神社(わたづみじんじゃ)
ご祭神 彦火火出見尊 豊玉姫命
住所 長崎県対馬市豊玉町仁位字和宮55
鹿児島神宮(かごしまじんぐう)
ご祭神 天津日高彦穂々出見尊 豊玉比売命
住所 鹿児島県霧島市隼人町内2496
山幸彦が鵜戸にたどり着くと、そのいでたちの立派さにハデツミ(トヨタマヒコ)は、このカゴ宮にて8重の畳を敷いてもてなしました。失くした釣り針をどうやって探そうかと困っているのを見て、親切に手を尽くしました。ココかご宮は、ホヲデミとトヨタマヒメが新婚生活を送った場所とみられます。カゴシマ宮は大いに栄えました。
娘であるトヨタマヒメを未来の皇に嫁がせたハデツミは、孫にあたるイワレヒコ(のちの神武天皇)を東征すべく焚きつけたその人であるとの見方もあります。白髭を蓄えたその人は、海を渡ってきたモーゼであると一部の氏族に伝わっています。
このあと、未だ開墾されず貧弱な阿蘇の地へ移り治めることになりました。
阿蘇神社(あそじんじゃ)
ご祭神
一宮:健磐龍命 – 初代神武天皇の孫
三宮:國龍神 – 二宮の父で、神武天皇の子
五宮:彦御子神 – 一宮の孫
七宮:新彦神 – 三宮の子
九宮:若彦神 – 七宮の子
二の神殿(右手、いずれも女神)
二宮:阿蘇都比咩命 – 一宮の妃
四宮:比咩御子神 – 三宮の妃
六宮:若比咩神 – 五宮の妃
八宮:新比咩神 – 七宮の娘
十宮:彌比咩神 – 七宮の妃
諸神殿(最奥、いずれも男神)
十一宮:國造速瓶玉神 – 一宮の子。阿蘇国造の祖
十二宮:金凝神 – 一宮の叔父。第2代綏靖天皇を指す
住所 熊本県阿蘇市一の宮町宮地3083-1
ホヲデミとトヨタマヒメの孫が神武天皇です。神武天皇は天皇となる前、こちらを拠点としていたのです。神武天皇がヤマトに朝廷を打ち立てた後、一族の根がここに残ったのですね。
ホヲデミが開拓したこの地も潤い、次には筑紫の宮に移りました。
筑紫の地も潤いますが、ワタヅミの心配はまだ二人に子がないことでした。
そんな時に、父ニニキネから皇位をホホデミに譲ることが知らされました。急ぎのことでもあり、高速艇である「オオワニ舟」で皇位継承されるミズホの宮へ向かうことにしました。トヨタマヒメはその時懐妊しており、後からゆっくりカモ舟で来るようにと言いました。
若狭姫神社
ご祭神 若狭姫大神 (豊玉姫命)
住所 福井県小浜市遠敷65-41
このあたりにトヨタマヒメが現れたときの姿は唐人のようであったという伝えがあります。対馬は朝鮮半島とも近く、文化の交流があったことを裏付けます。
途中カメ舟は難波して美保崎に流れ着きます。そこでワニ舟に乗り換えてキタツに向かいました。当地の近く、どこかでにわかに産気づき、ウガヤフキアワセズを産み落としたと考えられます。そして、産後の禊をすませてから御子を抱いて撫でながら、それでも母の恥をほどくためには致し方なしと、子を置いて家を出てしまいます。
川を遡り、ミヅハメの社(貴船神社)に休んだのでした。
貴船神社
ご祭神 高龗神(たかおかみのかみ)
住所 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
トヨタマヒメは貴船神社(ミズハメ社)にやってきました。高龗神とは、トヨタマヒメのことであったのでしょうか!?トヨタマヒメがこちらにいることがやがて夫や父神、弟の知るところとなります。そして、戻るように説得すれどトヨタマヒメはココを出ませんでした。
トヨタマヒメの妹オトタマヒメを後添いに決めて、ウガヤフキアワセズを育てます。
走田神社
ご祭神 彦火火出見命 豊玉姫命 彦波瀲武鸕鷀草葺不合尊
住所 京都府亀岡市余部町走田1
当社の社伝には、子を置いて出奔したトヨタマヒメの代わりに乳母を務めた妹のオトタマヒメ(玉依姫と神社では伝わる)の伝説が残っています。こちらでウガヤフキアワセズはオトタマヒメに育てられたのでしょう。
賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
ご祭神 玉依姫命 賀茂建角身命
住所 京都府京都市左京区下鴨泉川町59
建角身命(タケズミ)は、九州からトヨタマヒメが出発する時からずっとお妃である姉を守っていました。船の遭難にあいながらも、いつもそばにいて守り、姉の夫の父であるニニキネによってトヨタマヒメを託され、山城に賀茂の地を与えられます。
夫の父ニニキネは、自らトヨタマヒメの隠れる貴船神社を訪れて、その功績を懇々と諭します。恥じて隠れる必要はない。あなたのしたことはまれなることで、長年の魂の鍛錬があってこその行為の末に皇子を成したのであるから、といってトヨタマヒメの行く末をキチンと仕舞い、神上がりのために高千穂へと向かうのです。世の中に二人といない逸の君と讃えられる神ぞこれです。
トヨタマヒメはその後ホヲデミと共に暮らすようになります。そして二人で仲良く神上がったという事です。
天皇の祖母という事もアリ、トヨタマヒメは他にもたくさん祀られています。以下は、一説にはこんな社伝を伝えるところもありご紹介します。
奈豆美比咩神社(なずみひめじんじゃ)
ご祭神 豊玉比咩命
(海部の統率者安曇族の祖神
海神大綿津見神の御長女
第一代神武天皇の御祖母
地域の守護神(産土大神)
住所 石川県羽咋郡志賀町安津見46-97甲
当地が、山城鴨社の社領であったようです。
和爾賀波神社(わにかわじんじゃ)
ご祭神 豊玉比売命
住所 香川県木田郡三木町大字井戸字熊田1582番地
トヨタマヒメがワニに乗って川を伝い当地で出産したという言い伝えが残っています。ワニとは、ワニ舟のことで、カモ舟よりも高速運航できる船だったようです。しかしながら、古伝によると、ワニ船で都に取り急ぎ向かった夫を追い、カモ船に乗って遭難した臨月のトヨタメヒメは、若狭湾のほうで産屋を建てたというお話があります。古史古伝は、おとぎ話となり口伝えにより継承されるもので、途中で話が変わることはよくあることです。
うお座の満月と海神族
グランドトラインやカイト、満月を調停する座相が出ているうお座で迎える満月。
日本という国は外国の風に触れたときに、素直にあこがれる気質を持っているようです。その原型がもしかしたら、ヨーロッパ・中東アジア的な風を日本に持ち込んだ海神トヨタマヒコがつくる竜宮城の「絵にも描けない美しさ」だったのかもしれません。海神族の姫と山幸彦の混血が神武天皇として皇室の祖となった、という物語は興味深いものです。
今回の満月では、「Men seeking illumination」というサビアンシンボルが与えられています。
暗い闇の中にともる明かりを探し求める人です。「求道心」と訳されたりしていますが、新型コロナ後に人々が陥っている不安な状況を表しているとも取れなくもないです。一方で、望みさえ持てばそれを叶える力をもち合わせている自分に気づきます。
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