
2019年4月10日、史上で初めてブラックホールが撮影に成功したと発表されました。アインシュタインが計算上は存在するが、あるはずがないとした天体がついにだれの目にも見える形でその姿をあらわしたことで、なぞとされていたブラックホールの働きなどの研究が加速度的に進みそうです!太陽や月などの天体が人の暮らしに大いに影響することは確かですが、宇宙の果てのブラックホールとなると、はてさて。あまり人間生活には無関係のようにも思えます。ところがブラックホールは人の運を左右するなんていうぬるい表現ではたりないほどの影響を、生きとし生けるものに対して及ぼしているのではないかということがわかってきているのです。
ブラックホールとは
ロケットの速さは一秒で11.2㎞進み地球の重力を振り切って宇宙に飛び出します。光の速さは、一秒で地球を7周(約30万㎞)するスピードであり宇宙の中で一番早い速度を持つと言われています。その光ですら振り切ることができない重力を持つ天体のことをブラックホールと言います。そして大宇宙に数千億個あるという銀河すべての中心にブラックホールはあります。
太陽より大きい恒星が爆発し、その時の熱により熱気球のように膨らみ、やがて膨張を終えた時に重力に従って中心に向かって塊が砕けて物質が集まります。質量が大きいものは回りの光も物質もすべて引き込むブラックホールとなります。ブラックホールの周囲には高速回転をする物質の摩擦で熱をもってドーナツ状に光っています。そのエネルギーが臨界点を超えるとジェットという現象を起こして、宇宙をかき混ぜるのではないかと研究者はいいます。宇宙の中で爆発などにより元素の偏りが生じたとしても、銀河系の中心でおきる巨大なジェットの力でかき混ぜられ、元素は宇宙の中で一定化し、環境が整ったときに生命の誕生を促すというのです。
ブラックホールの撮影を可能にしたもの
今回撮影に成功したのは、おとめ座の方向にあるおとめ座銀河団M87銀河の中心にあるブラックホールということです。世界13か国200人以上の研究者による「イベント・ホライズン・テレスコープ」という国際プロジェクトで、ブラックホールシャドウの撮影を目標として観測を続けています。地球上6カ所8つの電波望遠鏡を同期させて一斉観測し、地球の自転を利用して直径1万㎞もの仮想望遠鏡を構成して撮影に臨むものです。これにより、人間の視力の300万倍もの解像度を達成して撮影しようというのです。M87銀河のブラックホールは約5,500万光年離れているが地球から比較的近く、観測に適切だとされたのです。この画像は一年かけて焦点を結び処理されて10日に発表されました。日本、アメリカ、ヨーロッパ・中国により各々が画像処理したものと付き合わせてみてほぼ合致し、初のブラックホールとして発表となったわけです。
今後ブラックホールの働きなどの研究が進むと思われますが、ブラックホールの秘密を不思議な方法で理論づけている人がいます。いわゆるアカデミックな科学者には到底できない素朴な質問力と、それに対する解答を展開して注目されているナシーム・ハラメインという天才です。アインシュタイン自身が解決できなかったことにが解けたのではないかと期待と、常識的な科学者たちからの批判の対象となっている人物です。「大宇宙」と「小宇宙」を同じフラクタルで統一された場としての説明が可能だという説を唱えています。
量子力学と宇宙物理学を結ぶ新・宇宙論?超古代テクノロジー?
現代の物理学が解明してだいたいわかるようになってきたことは大きく分けて「重力のこと」「電磁場のこと」「強い力」「弱い力」という4つの要素によってマクロの宇宙のことを説明できるようになってきたとされていました。その傍らで量子力学というミクロの世界の分野についての研究が進んできました。物資をつくる原子があり、さらに原子の中に陽子と中性子が存在するということがわかってきました。そしてその法則性を探るうちに、マクロの宇宙に適応していたルールがミクロの世界には通用しないことがわかってきました。電子の動きは重力の影響を受けないです。あちらこちらに存在している電子は、互いの距離は関係なくコミュニケーションをとっていて、一度接触しただけで1兆光年離れていても瞬時に情報を共有できるという性質をもっていると研究者はつきとめたのです。
そしてマクロコスモスの研究者とミクロコスモスの研究者の間でお互いに言い分を主張し論争が続いているのが現代科学の世界だとエハン・デラヴィは言っています。ミクロコスモスとマクロコスモスをつなぐ「統一場」は発見できず、ミクロとマクロの世界が分離してしまっているのです。しかしエハンは続けます。この問題をナシーム・ハラメインはクリアしてしまったのではないか、と。
(ブラックホールのフラクタル、出典元:エハン塾)
ナシーム・ハラメインの理論を「ホロフラクトグラフィック宇宙論」といいます。これは「ホログラフ」と「フラクタル」を合わせた造語です。宇宙はホログラフであり、最小から最大まで同じ規格パターンが繰り返されるフラクタルによって、原子から太陽系へ、銀河系へとリピートされて拡大/縮小が無限に表れる現象として、マクロコスモスとミクロコスモスは統一場を構築できるということです。
ホロフラクトグラフィック理論のブラックホール
ブラックホールは光ですら吸い込んでしまうバキュームスペースともいわれていますが、吸い込んだものは消えてしまうのではなく、すべて、ブラックホールの周囲に記録されています。銀河系宇宙で起きるすべてのことがブラックホークに蓄積され、再構築されて宇宙に噴出します。そして物質を形づくる原子はブラックホールと同じフラクタルをもつミニブラックホールだと言っています。
”真空妙有”の物理的理解
真空とは、仏教でいえば究極の悟りともいわれる「空」のことで、仏陀の悟りは「一切皆空」でありその空の性質は「妙有」という状態にあるものでした。「空」はナッシングではなくて妙なる「有」、すべてを生む「有」という表現だったのですが、そこにはフラクタルが存在し膨大なエネルギーを生む機能をもっていたのです。
ブラックホールは銀河の中心にあり、その真空の力は周辺の物質を回転させて熱を生み、やがてとてつもないパワーでガスを噴き出します。ガス吹き出しはジェットと呼ばれ、宇宙をかき混ぜます。宇宙をかき混ぜることで、宇宙に遍在する元素がバランスよくいきわたって、生命を生むという仕掛けがあるのではないかと物理学者は語っています。
日本神話とブラックホール
古事記より
天津神たちは話し合って、イサナキとイサナミに漂っている破片を集めて国をつくるようにと「天のヌボコ」を渡した。二神は天の浮橋にたって、ホオコホとかき回して引き上げる矛先から国が生まれ、万物が生まれた。
古事記のこの部分は「イサナキ・イサナミの国生み」として有名で、一般的には日本の八つの島を生んだ神話が語られているという解釈がほとんどです。けれど、その象徴として現れる「ヌボコ」や「浮橋」の姿は、銀河の中心にあるブラックホールの創造原理が語られているのではないかと思えるほど酷似しています。「ヌボコ」はブラックホールから噴き出すジェット。「浮橋」はブラックホール周囲にドーナツ状に輝く「物質の回転」に思えてきます。ジェットの先から星が生まれ生命が誕生する、という最新の宇宙物理学の見解と表現がよく似ているのは何を意味しているのでしょうか。
白川学館で教える公家のご神事のNO2伝承者である大野氏は、旧石器時代からの伝承では、祓いによって遠津御祖神や国津神、天津神とシンクロし、最終的には銀河の中心であるブラックホールと同期するところに行きつくと言います。白川で行う鎮魂(ちんこん)とは、黒曜石を見つめて五魂を鎮めるお作法ですが、黒曜石を「ブラックホール」とみなして行います。これは何を意味しているかというと、日本の神話は全宇宙を丸ごと含んでいるという伝承が太古の昔からあり、今に伝わっているということです。
大祓祝詞や神話に登場する「根の国、底の国(ねのくにそこのくに)」とはブラックホールのこととされます。そうすると、高速回転して光る部分は「荒潮の潮の八百路の八潮路の潮の八百会(あらしおのしおのやおじのやしおじのしおのやおへ)」でしょうか。宇宙をかき混ぜるジェットは「イブキ放ち」かもしれません。
このようにしてみると日本には宇宙の始まりからの記憶が残っているということになります。そう考えると古代日本は宇宙を活用するための知恵がたくさん埋まっている宝の山かもしれません。
石上神宮(いそのかみじんぐう)が祀る神宝(かんたから)の秘密
石上神宮は、日本の武門の棟梁ともいえる物部氏の総氏神様として、奈良県に鎮座します。それこそ、初代天皇である神武天皇が代々物部継げ、として物部氏の祖とされるウマシマチに「剣」を与えたということが『ホツマツタヱ』に記述されています。公式HPによれば、当社に主祭神の一柱として祀られている「布留御魂大神(ふるのみたまのおおかみ)」は、天璽十種瑞宝(あまつしるしみずのたから)の霊威をたたえての神名であり、その霊威とは「死者をもよみがえらせる力」だとあります。その十種とはどのようなものなのでしょうか。
■白川学館、十種神宝(とくさのかんたから)解説
オキ津鏡(おきつかがみ)/宇宙の真の相を過去・現在・未来にわたって映す働き
辺津鏡(へつかがみ)/人と天然の真実の姿を過去・現在・未来にわたって映す働き
八握剣(やつかのつるぎ)/虚と真を判別する働き
生玉(いくたま)/宇宙創成の意志を産む働き
足玉(たるたま)/宇宙に必要なすべての存在が満ち足りていく働き
道返玉(ちがえしのたま)/宇宙の創造、維持、帰趨を恒常化する働き
死返玉(まかるがえしのたま)/宇宙に存在したものが破壊してまた創造の源に帰る働き
蛇比礼(おろちのひれ)/呪詛を吹き送る言霊の働き
蜂比礼(はちのひれ)/広がった悪想念を鎮魂する働き
品物之比礼(くさぐさのもののひれ)/幽顕すべての存在を有らしめ、知ら示す言霊の働き
・白川学館における十種のうち「鏡」は二種あります。宇宙の果ての「沖津鏡」と今ここにいる私の中にある「辺津鏡」。それらはマクロコスモスとミクロコスモスの関係を示しています。また、沖津鏡が映し出すものは世界の95%を占めるダークマターであり目に見えない「幽」の世界でありブラックホールで、辺津鏡は目に見える素粒子の集合体である5%の「顕」の世界を映し出すとしています。目に見えない世界は日本だけでなく世界中、太陽系宇宙中、天の川銀河中のすべての意識・記録と同期しています。鏡、というツールですから互いに映しあうという関係です。現在「自分」として意識している世界を鏡に映して確認することができます。
・「剣」はウソと本当のことを見分けるツールです。自分自身と周囲の客体を同時に切り祓いゼロ磁場をつくりだします。祓いの道具です。これを行うことによって生まれる玉が「生玉」です。荒魂(あらみたま)と和魂(にぎみたま)で、「足る玉」は幸魂(さきみたま)と奇魂(くしみたま)であり、四魂をあらわします。これを統合する精魂(くわしみたま)の+の働きが「道返玉」、-の働きを「死返玉」が担って五魂がそろいます。鏡に映した自分が醜いか、美しいか、大きいか小さいか。自分と環境が決めた自分や環境の虚像を祓い、そして鎮魂するお作法があります。
・三種の「ひれ」については”言霊のこと”と解説されています。父韻、母音、子音で50音が生まれ、50音によってすべての物質が創造されるということです。
『ホツマツタヱ』にみえる十種神宝
『ホツマツタヱ』20アヤに「すめみまこ とくさえるあや」という部分があります。
アスカの地を治めていた春日殿(ココトムスビ)が年老いて退任した際、東北の多賀に坐す皇子のオシホミミは手元に置いていた息子のクシタマホノアカリを自分がアスカに行く代わりにおくりだす旨伺うと、伊勢のヲヲンカミは許し、天津神より十種宝(とくさたから)を授けた。いたむことがあれば、「ひふみよいむなやここと」まで数えてただただふるゑば、すでに罷るものもよみがえる。ふるのことぞ、と詔。
おきつかがみと
へつかがみ
むらくもつるぎ
うなるたま
たまがえしたま
ちたるたま
みちあかしたま
おろちひれ
ははちしむひれ
このはひれ この十種なり
(ホツマツタヱ、筆者訳)
※先代旧事本紀に登場する、十種神宝の受け取り手である饒速日命(にぎはやひのみこと)は、初代アスカ宮・クシタマホノアカリの死後、アマテルカミの詔により養子となってアスカ宮を継ぎ、十種も引き継いだと『ホツマツタヱ』は記述しています。クシタマホノアカリというニニギノミコトの兄は、尾張一宮真清田神社などの御祭神としてのみ登場する神です。このように『ホツマツタヱ』の中の十種の解説はあっさりしていてその由来もよくわかりません。前後のいきさつ無くいきなり登場するのですが、「むらくもつるぎ」だけみれば、かのヤマタノオロチからでた剣なのではないか?と思われます。
石上神宮とタマガエシとブラックホール
「鏡に本当の姿を映し、祓い、鎮魂したうえで言霊を発するとあらゆることが現実となる」。一度死んでも生き返るワザ、として古代、ココトムスビが完成させた「タマガエシ」のワザが使用されたシーンが『ホツマツタヱ』8アヤ「たまかえしはたれうつあや」にあります。最初に使用されたときアマテルカミはハタレ(人の如くのバケモノ)を討ってその事情を聴いたとき「タマガエシせば 人ならん。先に罷るも、ヲ(緒)をときて、人にうまるぞ」と詔しました。そしてツワモノヌシ、フツヌシ、タケミカヅチにタマガエシを実行させました。このシーンを見る限り、タマガエシの業とはヲを解くことだとわかります。ヲとは「緒」であり「汚」であるのでしょう。魂の汚れをひっくり返して真っ当にただすということのようです。『ホツマツタヱ』では明言されていませんが、タマガエシする「ココストの道」を行うお道具が十種神宝として完成したのかもしれません。
タマガエシが可能になるには物事を反転させる力が必要です。沖津鏡と辺津鏡の存在は、反転させるべき対象を映し出します。沖津鏡は銀河系宇宙のすべての情報を記録するブラックホールです。ブラックホールに飲み込まれて「ヲを解く」現象が起きます。やがて再構築されてジェットとして宇宙に還元されます。その一連の現象のことをタマガエシといったと考えられます。そう考えれば、宇宙物理学の最先端を、旧石器時代ともいわれる時代にすでに実用化して暮らしに活かしていたということになります。現在の宇宙物理学ではまだブラックホールの活用ができているとは言えませんが、ピラミッドのような大構造物を1瞬のうちに建設したり、クリーンなフリーエネルギーが実用化したり、宇宙をワープする技術、タイムマシンなどもっと先へ行く技術が近い未来にドンドン出てくる可能性があります。古い叡智は超新しい!
はじめにタマガエシを実行したフツヌシと、十種神宝がやどる大神を祀る石上神宮の「いそのかみ」とは「五十(いそ)神」のことです。つまり、日本語の50音のことです。すべての創造はここから言霊によってなりたっており、その宝物をお祀りするのが石上神宮といえます。
ブラックホールの活用法
4月に撮影が成功したと発表されたのはM87のブラックホールでした。ここは地球から割と近い場所に位置するということでしたが、129.9億年前に誕生した古いブラックホールをマウナケア山のすばる望遠鏡で、愛媛大学の松岡良樹氏は観測しました。138億年前とされる宇宙の誕生間もないころのブラックホールは、M87の1000倍もの明るさを持ち、モンスターのように激しく活動していてどんどん物を飲み込む巨大パワーを持っています。ラスカンパナス天文台では128億年前のブラックホールの分析が始まっていて、中央に明るい光があり、その左右に光の放出(ジェット)が観測されていて、強力なガスを放出していたことがわかっています。筑波大学の大須賀健氏は、磁力性が跳ね上がるジェットは、光に近い速度で大量の物質を吹き出しており、その量はむしろ吸い込む量よりも多いかもしれないと語っています。
このジェットと生命の関係について、オランダのコトレヒトの天文物理学者オーロラさんは、JAXAでX線天文衛星すざくで観測した宇宙の元素バランスについて分析し、鉄、マグネシウム、ケイ素、硫黄の比率を宇宙のいろいろな地点で計測した結果、どこにおいても同じ比率でバランスしていることを突き止めました。星の爆発などで宇宙を漂う元素の偏りを、何かがかき混ぜているのではないかと仮説を立てています。そして”かき混ぜ”があるからこそ生命が誕生するのです。その何かがブラックホールでおきる「ジェット」ではないかというのです。
MIT(マサチューセッツ工科大学)のデビットバーンズ氏いわく、ジェットの長さは180万光年もあり、その中の11種類の元素について数千人の科学者が追跡していると語っています。ブラックホールの秘密について今後の情報がますます楽しみです。
星を産み生命を産む、父のようなブラックホールをもっと活用できないものでしょうか。太古の日本の神々は「タマガエシ」の秘儀を使っていました。十種神宝の存在により人は常に祓い清められ、五魂を統合して生きることができました。そのうえで物事を創造する言霊を発して今もその伝承を残す、もっとも長生きであり、先進国でもあるという日本をつくることができたのです。だから、今に生きる私たちには秘儀を使うDNAが刻印されているはずです。いまこそ隠されたDNAを思い出すべき時なのかもしれません。
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