
2020年6月6日4時13分にいて座で満月を迎えます。ネイティブアメリカンは「フルストロベリームーン」、ヨーロッパでは「ローズムーン」と呼んだそうです。満月に近い5日夜に見た月もほんのりと赤く霞んで、魅惑的な朧月夜(おぼろづきよ)でした。なぜか、いつも人の心を引き寄せるのが満月です。
月は地球の「水」を司っているとされています。地球の海は月の影響下にありますし、夜露を吸収して降雨が少なくても元気に育つ植物も多いのです。年齢にも寄りますが人体の6割は水ですので、月に影響される部分はあるのでしょう。
6月のストロベリームーンを生かす知恵を紐解いてみましょう。
古文書『ホツマツタヱ』が語る月の影響力
『ホツマツタヱ』には食い物のなれそめが語られるくだりがあります。
天地が開けるとき、カミの一息で大地と天に分かれ、男性性は日の輪となり、女性性の源は月となった。
大地は土と水からなり、土は里となり山となった。
土は天空の意図を受けて清らかなものは玉(貴石)となり、その他のモノは石となった。
山に天空が映し出され(相似形、対称性通信)、亜鉛や錫、鉛となり、清らかなものは黄金、白金(オリハルコンという説も)、その他は赤金(銅)や黒金(鉄を含む鉱石)となった。山から出る粗金をタタラなしてフイゴに練ると良い。
山に生える木についても天空が映し出されて黄はハキ(?)白は桐、黄赤が檜、黒は栗となった。
大地が受ける天空や雨により、草木はなる。
天空が調整し、水によって大地は冷やされながら、花も実も陰陽バランスのままに生る。
うつほ(空)・かせ(風)・ほ(火)・はに(土)・みつ(水)五座(ゐくら)の三要素で生る物は食物になり、二・四要素で生る物は食べてはいけない。
(参考:ホツマツタヱ 要約:iso)
神の一息で「天・日の輪・陽」と「大地・月・陰」の要素に分かれて地球上の鉱物も植物も動物も、五座のバランスでできている、とアマテルカミの言葉として記述があります。
物質としての人間もまた同じで、五座からできており、物質を生んだ月の要素から影響を受けるのは至極当然と言えます。
月の効能
夜露は月が下し降らせたもので、川の水ともなり、天空が受ければ雲となる。
大地の息(水蒸気)は、まるでイガグリか飯粒のような形で上空に達し、それが大きく成長して雨となって降る。
寒いときは雪となるが、陽によって溶かされる。
夜なみ(夜露)を受けて生る潮を焼いて作った塩は、清らかな器に入れて食せば身の垢を清めることができる。
(参考:ホツマツタヱ 要約:iso)
ウケモチの神(保食神)が天に請うと、陽うる種と、夜うる種を地上に下した。陽うる種は田の種に、夜うる種は畑の種になった。
(参考:ホツマツタヱ 要約:iso)
塩は、夜露をたっぷり受けた物から焼いて精製されたものがお清めに良いこと。月のウルがたっぷりの夜露からつくられたものが畑でできる菜っ葉などの野菜だということです。
お神酒を作り初めて3月3日に献上したものを、桃下にて月を映したものをまず女神が飲んで男神に進め、飲んでまじわる。
(参考:ホツマツタヱ 要約:iso)
はじめて結婚したというウビチニ・スヒチニのお話です。月を浮かべたお神酒を酌み交わして清め、一人前の大人になるというお話です。
夜露というのは、お清め効果が高いということでしょうか。
日月のうるなみによって、食べ物がはぐくまれているということです。
※「夜露は体に毒」と言われますが、体に付いた夜露が蒸発するときに体温を奪うので、命にかかわるケースもあるのだそうです。道に倒れて眠ってしまうことのないように。
6月6日の満月ーストロベリームーン
日の象徴は日本では天照大御神(あまてらすおおみかみ)と云う神様です。いっぽう月の象徴はというと、弟の月読命(つきよみのみこと)です。ツキヨミノミコトは、アマテルカミと共にみちのくに坐す祖父のトヨウケノオオカミの元で養育されたということです。
東北地方には月読命が御祭神として祀られる神社が点在しています。祖父はツキヨミに「魂の緒(たまのを)」の結び役、切る役を期待しました。人は誕生前に子宮にいる間、「へその緒」でお母さんとつながっています。生まれた後、人は「魂の緒」で神さまとつながります。神様から養分をもらって人はどんどん大きくなり、イノチを保つのです。そして「魂の緒」でつながりながら人が眠っているときに天から魂に必要な養分を受け取っているのです。
月は思うより人の命にかかわっているのですね。
6月6日の満月はその色や季節的にストロベリームーンと呼ばれますが、日本ではちょうど「芒種(ぼうしゅ)」といって稲などの種を撒く季節の到来を告げています。あと2週間で夏至を迎え、昼の長さが一番になります。種や苗の間は今少し、夜のウルをたくさん吸収し、元気に育ち始めたところへ燦燦と太陽を浴びてすくすく伸びるというイメージです。
古代的満月の生かし方
太陽と月の巡りでカレンダー(暦)は作られています。農作業などは暦で行われますから、もともと月の巡りは重要な要素でした。
最近流行っているのは「新月・満月の願い事」を書くことや、満月浴をした水を飲んだりお風呂にいれたりして活用するという事。
でもやっぱり、昔のように開けっ放しの縁側で月を愛でる時間をもつことをおススメします。お月さまって本当に魅惑的です。いつまででも見てられる。ウィズコロナライフに、満月干渉は絶対アリですね。
そして、夜のウルをたくさん取り入れた野菜をいただくこと。温室ではだめということですね。月のウルをいただく野菜栽培、してみたくなりました。
コロナ以外にもいろいろおかしいこの頃、エネルギーの自給自足をスタンダードにしたい世界的な潮流ですが、食べるものを家庭菜園で自給自足するというのもいいと思います。
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