
【最終更新日 2019年1月16日】
大寒前後から毎日寒くなる一方で、翌週にはにはもう春が始まります。
2019年の立春(りっしゅん)は2月4日
立春は二十四節気(にじゅうしせっき)の第一で、この日から春が始まるのです。
そして節分の豆まきは一年の春の始まりの前日である”季節の大みそか”に行われる行事です。
この行事、ずいぶん昔からの習わしのようです。「おにやらい」とか「なやらい」と言われて、ホツマツタヱやミカサフミにも登場しています。
節分のならわし、武内宿祢(たけうちすくね)がきいた山ノ神の家に伝わる節分
※武内宿禰:第12代景行天皇御代に活躍した大臣。ヤマトタケルが東征に向かう前に、津軽や関東地方の奥義を学ぶために遣わされた。
その時に節分に行っていた嘗(な)めごとのことを伝え聞く。
ホツマツタヱの記述では節分はこのように述べられています。
冬至には”かみのりかゐ”を炊いて、ウケミタマと五柱の神(東西南北中央)を祭ります。
”かみのりかゐ”とは黒豆・うむき・すめ・七種米を粥にしたものです。
大みそか(立春前日節分)には、うむき・すめ・米六升をトシノリ神・ヤマサ神に祀って”おにやらい”をします。
正月7日目の朝は七草の食事でゐくら(五臓)を整え、
正月15日の朝は、米とすめの”かみありかゐ”でむわた(六腑)祀りをします。”すめ”とは小豆を指し、”うむき”については大麦説があります。
この言い伝えは古(いにしえ)の昔はなしとして話されています。
武内宿祢が聞き及んだのは景行天皇の御代ですから、節分の行事は2000年ぐらい前よりさらに古い成り立ちということになります。
節分の起源、ミカサフミー嘗事(なめごと)の節分などを取り決めた豊受大神
東(ヒタカミ)の君で、アマテルカミの祖父である豊受大神が説いた”なめごと”が節分の由来といいます。
節分の説明はとっても宇宙的です。
天体の運行のお話の後に、節分の説明がなされています。
立春の前日の夜、豆を煎り打って”おにやらい”。
門を開いて追い出してしめ縄をひ引き塞いで、ハエ葉・ユズリ葉で門を囲み、麦で年越をして鬼が入らぬように守ります。
歴史をひもといて発見される節分の起源にあるならわしは、現在の大みそかの過ごし方と合体したような内容です。
豆煎り。年越し蕎麦。お正月の門松としめ縄。
もともとは太陽暦の冬至から始まる正月を迎える大みそかが年越しの行事だったのですね。
日本では太陰暦と太陽暦の両方を駆使して嘗めごとを行っていたようです。
節分とはいずれにせよ一年の区切りであり、区切りの隙を狙う魔物が入り込まぬようにと眠らず目を見開いて家を守ろうということだったようです。
豊受大神が説いたことが起源となり節分の祀りが始まったということがわかります。
ということは、幾星霜昔かわからないほど昔、ってことですね。
そのトヨケ神が神上がりしたといわれる場所へ近々行ってまいります。
6千年以上も前ともいわれる時代に神々は実在して、今に生きる私たちの暮らしのなかに知恵を吹き込んでくださったのかと思うと、その知恵を手放したくない気持ちになります。宇宙の原理に通じていると感じます。
節分の豆まきは、なんで煎り豆?
それにしても、ホツマツタヱの節分粥とミカサフミの豆煎り。
これは文化の違いなんでしょうか。
節分には豆を煎って撒くという方のならわしが今に残っているのですが、ひょっとして「うちは節分に粥を食べるよ。」という方もいるのかもしれませんね。
もしいたら、教えてくださいね!
ところで、ミカサフミからはなぜ煎り豆なのかについては読み取れませんでした。
思い出したことは、アマテルカミの時代に全国的な動乱が起き、アマテルカミが化け物をやっつけるために使った方法のことです。
例えば、神に反逆した三狐(後に稲荷神の眷属になる)に対して、揚げたネズミを敵である狐方に投げ入れました。
狐は揚げたネズミに目がないからだそうです。
それに夢中になっている間に一網打尽にしたことがありました。
お稲荷さんに油揚げを供えたりするのはそういうわけがあったんです。
ちなみにあのお狐さんたちはウカノミタマの神に命を助けられて神様をお守りする眷属です。
ちょっと目つきが怖いのはアマテルカミに反逆した過去のせいなのでしょうか。
「狐に油揚げ」と同じ意味が煎り豆にもあるのかもしれませんね。
鬼は煎った豆が大好物で、それを餌に子飼いにしてしまおうというような・・・。
「福は内、鬼は外」という地域があれば、「福は外、鬼は内」という地域もあり、「福は内、鬼も内」という地域もあると聞きます。
いろいろ呼び声があるのは、鬼への扱い方の違いという背景から出来上がったバリエーションなのかもしれません。
豆をまくと後始末が大変なので、家庭では恵方巻に軍配が上がってしまうこの頃です。
けれども、節分は古文書で見た通り古い歴史と由来がある行事ですからぜひとも引き続き行いたいと思います。
節分には、神社の節分行事に参加してみるのもおすすめです。
行ってみたい節分祭のある神社
吉田神社(よしだじんじゃ)
藤原氏の氏神として奈良より勧請されました。室町時代より吉田神道として強大な影響力を持ちました。
2月2日追儺式(ついなしき)という室町時代からのおにやらいの伝統行事があります。
住所/京都府京都市左京区吉田神楽岡町30番地
ご祭神/建御賀豆智命(たけみかづちのみこと)
伊波比主命(いわいぬしのみこと)
天之子八根命(あめのこやねのみこと)
比売神(ひめがみ)
創建/859年
アクセス/鉄道:京阪電鉄 出町柳駅 (徒歩約20分)
バス:京都市営バス(17・203系統)で「京大農学部前」バス停下車
京都市営バス(31・65・201・206系統)または京阪バス(56・56A号系統)で「京大正門前」バス停下車
駐車場/有り
大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)
武蔵国総社として有名な神社です。武蔵一之宮から六之宮まで全て鎮座します。
2月3日節分祭があります。
住所/東京都府中市宮町3-1
ご祭神/大國魂大神(おおくにたまのおおかみ)
創建/景行天皇41年
アクセス/電車:京王線 府中駅南口から徒歩5分、JR南武線・武蔵野線 府中本町駅から徒歩5分
車:新宿方面より稲城ICで降り、府中市外方面へ進み約10分、八王子方面より府中スマートICで降り、約10分
駐車場/無料駐車場有
生田神社(いくたじんじゃ)
生田神社の御利益は「縁結び」で初詣の人出は100万人を超えいつも上位にいます。
2月3日の豆まきは芸能人やアスリート150名による奉仕で行われるそうです。
住所/兵庫県神戸市中央区下山手通1丁目2-1
ご祭神/稚日女尊(わかひるめのみこと)
創建/201年
アクセス/電車:阪急神戸線・神戸高速線・阪神本線・神戸市営地下鉄西神・山手線・神戸新交通ポートアイランド線三宮駅(阪急・阪神は神戸三宮駅)徒歩数分
JR西日本神戸線三ノ宮駅 徒歩数分 他
駐車場/最初の1時間500円。以後15分毎に100円
駐車場営業時間/7:00~翌1:00(入庫は22:00まで) 70台
五條天神社(ごじょうてんじんしゃ)
創建は景行天皇御代というから、ホツマツタヱに”おにやらい”の話が出たころです。
うけらの神事ということで、注目の追儺神事(ついなしんじ)が行われます。
住所 東京都台東区上野公園4-17
ご祭神/大己貴命(おおなむちのみこと)
少彦名命(すくなひこなのみこと)
創建/110年
アクセス/JR 上野駅 公園口下車 徒歩3分
営団地下鉄(銀座線・日比谷線) 上野駅 徒歩5分
京成線 上野駅 徒歩3分
都営バス 上野公園山下 徒歩5分
駐車場/なし
三峯神社(みつみねじんじゃ)
1月下旬の豆煎り神事から”ごもっとも神事”という珍しいご神事が節分祭として行われるそうです。
住所/埼玉県秩父市三峰298-1
ご祭神/ 伊弉諾尊(いざなきのみこと)
伊弉册尊(いざなみのみこと)
創建/不詳
アクセス/西武観光バス(急行バス) 山頂駐車場まで、毎日5往復運行
西武秩父駅(西武秩父線)始発、三峰口駅(秩父鉄道秩父本線)経由
車:関越自動車道・花園ICより国道140号線、皆野寄居バイパス経由で約2時間
中央自動車道・甲府昭和ICより国道140号線、雁坂トンネル経由で約2時間半
駐車場/大型・貨物4t以上1,540円、マイクロバス・貨物2~4t1,020円、普通・軽510円、自動二輪・バイク200円
駐車場営業時間/8時~18時 300台
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