買って失敗!家の新築時に正しい買い物をするための注意点とコツ

買って失敗新築時の買い物2



家を新築するときって「新築病」に罹ります。人生で最も高い買い物をするのですから、ランナーズハイみたいに、ちょっと平常ではない脳内ホルモンに侵されます。「買ってしまった」というストレスを緩和するためにハイになった気分から、「家を購入するのに比べたら安いモノ」とついつい余計なものまで買ってしまうようです。多くの人が侵される「新築病」の渦中にあっても正しい買い物をしたいですよね!

先輩たちはどんな失敗をしているのでしょうか。そして、タイプ別に対処法をお伝えしていきます。

置き場所のサイズを測っていなかった失敗

それを置く場所を測っていない段階で家具などの大きなものを購入してはいけません。部屋に置いてみたときにソファやベッド、棚などのサイズ感が合わなくてバランス悪い部屋になってしまいます。せっかく色調や素材感を統一できる新築の家に入れる家具を選ぶのに、サイズのバランスが悪いだけで、雰囲気は崩れてしまいます。

「安かったから」「一点もので誰かに買われたら困るから」という事情もあるでしょうが、基本的に家具を見に行く前に部屋の内寸を測っておくことでこの失敗は防げます。

サイズが合わない失敗を防ぐ方法

■ 部屋のサイズを測る
「部屋の縦横寸法」
「壁に出っ張りや欠込みがある場合はその寸法」
「天井の高さ」
「窓の位置とサイズ」
「梁などが露出している場合はそこまでの高さ」
「ダウンライトなど作り付け照明がある場合はその位置」
「コンセントの位置」などできるだけ細かく計測しておくことで「入らない」失敗は防げます。

■ 家具のサイズを測る
その場で即決せず、家に持ち帰ってシュミレーションを試みましょう。
「家具の高さ×幅×長さ」
「ソファーベッドなど可動家具の場合は最も大きい時のサイズ」を計測します。

平面図に持ち帰ったサイズで配置をしてみましょう。
『Sweet Home 3D』
などの無料ソフトを使用して、家具のボリューム感をイメージできます。

【サイズを計測して購入したいもの】
大型ソファ
Photo by Angelo Pantazis on Unsplash
ソファ
大型テレビ
大きな洋服箪笥
傘立て
大型の食器棚
冷蔵庫
カーテン

出入口より大きくて搬入できない失敗

「しっかり置き場のサイズを測ったのに、どうやって搬入するかを考えていなかった!」という失敗です。大型家具にはありがちな失敗です。二階にピアノを置く場合など、階段や廊下の搬入が難しいことも考えられます。広いベランダや二階の掃き出し窓がある場合は、クレーンで吊って搬入することもありますが、その分費用が掛かります。

また、隙間にピッタリ収まる家具を見つけたときは歓喜しますが、ちょっと待ってください。クローゼットのドアのデッドスペースを考慮しなかったために引き出しが開かないという悲劇が起きます。ドアの事をしっかり考えて購入しましょう。

搬入できない失敗を防ぐ方法

必要な家具を、どうやって部屋まで運び入れるかということは大きな課題です。家具を購入した場合は、部屋にセッティングまでするサービスがついているかを確認しましょう。

通販でで購入する場合は、自分で組み立てますので小さくまとまっている場合も多いでしょうが、箱の大きさを確認する必要があります。それを家族だけで移動できるか。ドアを通れるかのチェックをしましょう。

【搬入ドアの幅を考慮すべきモノ】
ソファ
冷蔵庫
ピアノ
Photo by Paige Cody on Unsplash
ピアノ
大型ダイニングテーブル
隙間家具

ライフスタイルをイメージしきれなかった失敗

家のライフスタイルに合った家具を選択することが大切です。共働きで日中家にいないので、夜に家事を集中して行う場合、ゆっくりくつろぐマッサージ器に、乗りたくても乗れない日も続くでしょう。

健康器具も案外場所を取るので、十分な広さがない部屋では使わなくなるケースが多いようです。

ソファーは買ったけれども、家族全員が座れないので結局床に座って、ソファは背もたれに使うことが多いという家は案外多いものです。

なので、床に敷くラグが必要かと思いきや、季節ごとに変えるのは面倒になったり掃除や洗濯が大変だったり。

このようなケースでは「どんな暮らしになるか」というイメージがしっかりとできていなかったことによる失敗です。

ライフスタイルに合わないモノは買わない

そもそもそれまで使っていなかったものを、使う時間や場所があるでしょうか。

床に座るスタイルならば、クッションでOKかもしれないし、移動簡単で建てておくことも可能な「ヨギボー」のようなものを置くのもいいでしょう。重くで大きいソファは無用の長物です。捨てる時にも苦労します。

ベッドは、シニアには起きたり立ち上がったりするのに楽だというメリットがあります。

家族が成長段階で川の字になるには「シングル」「セミダブル」「ダブル」という風にサイズが決まっているなかで、寝相のこともあり帯に短したすきに長しとなって、結局床で寝るという羽目になるケースもあります。

日本人はタタミで暮らしてきた時代が長いので、家族の就寝スタイルを自由に変えられる床に布団タイプに慣れているということでしょう。だったら、「初めからベッドは置かない主義」もいいですよね。シニアになって必要な時に買えばいいモノではないでしょうか。

やりもしない庭の手入れセットやホームベーカリーなども、自分のライフスタイルの中に存在するかどうかをよく考えましょう。

【ライフスタイルによっては必要ないモノ】
ベッド
Photo by SHOP SLO® on Unsplash
ベッド
ソファ
ローテーブル
フローリングの上に敷くカーペット
ホームベーカリー
マッサージ器・健康器具・運動ゲーム

収納の失敗

収納が少ないと感じている人が多いためでしょうか。たくさんモノが入る棚を購入したり、大きすぎる冷蔵庫を手に入れたり、たくさんの収納ボックスを買ったりすることが多く、失敗と感じるようです。

収納で失敗しないコツ

収納で失敗しないコツは「収納するものの量・形・サイズ」を把握しておくことです。そのうえでつくった収納スペースの範囲を超えたら捨てるか買わない選択をしましょう。

見せる収納か隠す収納かまで決めて空間の美観を損なわない工夫で、失敗を防ぎます。

【収納で失敗しやすいモノ】
シェルフ
Photo by Ajay Meganathan on Unsplash
たくさん収納できる棚
冷蔵庫
収納ボックス
大きめの布団

「憧れ」「好き」に引きずられた失敗

「大好きだから思わず買ってしまった」「長年のあこがれだった」「友達に自慢したかった」という理由で、即決購入してはいけません。

部屋に対するバランスの悪さから美観や統一感が損なわれるからです。長年のあこがれを実現するには、家具だけでなく置く空間自体が整っている必要があります。そこからアプローチすべきであり、家具で「憧れ」を実現しようとしてはいけません。

本当に欲しいかをチェックする

購入予定のものが部屋に大きさ、質感などがマッチしたとしても、「買うメリット」と「買わないメリット」を比較検討しましょう。「買うデメリット」も検討します。時間をおいてお店に行き、3回検討しなおします。

【好きでも購入するのを3回待ったほうがいいモノ】
ソファ
大型テレビ
ロフトベッド
ダブルベッド
ジャグジー・ミストサウナ
シャギーラグ
Photo by Element5 Digital on Unsplash
シャギーのラグ
雑貨小物
装飾付き収納棚
柱時計
絵画
スタンドライト

掃除や移動が大変!というメンテナンス上の失敗

新しい家を美しく飾りたい気持ちはだれしもあるでしょう。飾り棚に家族の写真や、観葉植物、記念のもの、コレクションなどを飾って人にも見てもらいたいと思うのかもしれません。ただ、これを一つ一つどかしながら掃除をするのは面倒極まりないことです。シャンデリアなどは掃除しにくさの極みですね。

また、収納付きのベッドの場合、引きだしを出して、ベッドの下にたまった埃を定期的に取り除く必要があります。

家電製品にいろいろな機能が付いているのは便利なようで、それほど使うものではありませんが、メンテンスだけはしなければなりません。これは、建築工事に含まれる設備でも同じことが言えます。モニター付き浴室なども発売されていましたが、結局使わず、掃除だけが大変なことになることもあるということにも気を回しておきたいところです。

観葉植物も室内で育てやすいと言われていますが、葉っぱに結構埃がたまります。時々葉っぱも拭いてやらないと美観も損ねます。

掃除の仕方をシュミレーションしてみる

購入を考えているモノはメンテナンスフリーでしょうか。最初の美観を維持するためにどんな世話が必要で、どのぐらい時間がとられるかということも考えましょう。

【メンテナンスが大変のモノ】
雑貨小物
シャンデリア
シャンデリア
Photo by Amber Kipp on Unsplash
大きな洋服箪笥
収納付きのベッド
過剰機能の家電製品
防犯グッズ
観葉植物

ハウスメーカーイメージや常識に引きずられた失敗

「ふつうみんな持ってるよね」「あるのが常識でしょう?」というものを、自分のライフスタイルに合わないにもかかわらず当然のことのように受け入れて買ってしまう、ということはよくあります。ほとんどの人が自分以外の誰かの意向を受け止めて行動に移します。

新築の家それ自体が本当に必要なものなのか、という命題もあります。もしかしたら中古物件や割安な建売住宅でも叶えられるのではないか・・・という。けれどもあらかじめ、ハウスメーカーの営業マンの意向だったり、「兄が新築した」「友人が○○メーカーで建てた」などの情報が刷り込まれてしまっていると、正しい判断を身ぶらせる事態が起きがちです。そうして、ローンが大変で毎日の暮らしを苦境に追いやります。

常識の刷り込みは捨てる

自分が本当に欲しいモノなのかを確認するために、自分のライフスタイルを書き出しておくのも一案です。何かを強力に進められても、自分のライフスタイルに当てはまるものかどうかを見ることができるように。

【”みんな”が持っているモノ】
ソファ
大型テレビ
ダイニングテーブル
新築の家

化石化しつつある無用の長物を買ってしまった失敗

家の使い方は変化しています。タンスは姿を消してシステムクローゼットとなり、キッチンは巣ステムキッチンとなって、コンロや流しだけでなく食洗器は標準についていたり、米櫃も標準仕様のものが増えました。

高気密高断熱住宅では、二酸化炭素を排出するファンヒーターやストーブは使用できません。子ども用に購入したベッドやタンスではなく、大きくなっても使えるクローゼットやベッドに代わり、学習机は窓辺に天板を作り付けて使用するスタイルで多様な使い方が実現できたりします。

【将来消えていくことが予想される家具や設備】
米櫃のついたラック
大きな姿見
ファンヒーター
子ども用の机・ベッド・箪笥のセット
テレビボード
大きな箪笥
毛布など冬用寝具
毛布
Photo by Alexander Puffer on Unsplash

すぐに買いそろえなければならないモノは少ない

新築の家に暮らし始めて必要なものは、布団、カーテン、食器や鍋、トイレットペーパーや掃除道具などの日用品がありますが、当面はそれまでに使っていたものを使用することも可能でしょう。

新しい家は、それまで住んでいた家とは環境が変わることもあります。高断熱高気密住宅は、冬でも家じゅうを温度差なく過ごすことができるわけで、布団なども春秋と変わらない装備でOKの場合もあります。理想のソファも暮らし始めて少したってからより明確になるでしょう。必要に応じて買い足していくのが、失敗のない購入方法かと思います。そのほうが作り上げていく楽しみもより増すのではないでしょうか。

Photo by NeONBRAND on Unsplash

 

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